検査済証がない家の売却|住宅ローンが通らない理由と台帳記載事項証明書・買取

検査済証が見当たらない、築40年ほどの木造2階建て一戸建ての外観

親から引き継いだ家を売ろうとして不動産会社に相談したら、「検査済証はありますか」と聞かれた。家中を探しても出てこない――そんな状態でこのページにたどり着いた方が多いと思います。先に結論をお伝えすると、検査済証がなくても家は売れますし、売主が罰則を受けることもありません。契約そのものは有効に成立します。困るのはむしろ買主のほうで、住宅ローンの審査が通りにくくなり、結果として買える人が減り、売却価格と成約までの期間にじわじわ響いてきます。この記事では、検査済証の代わりに取れる書類とその費用、2025年4月に一本化された国土交通省のガイドライン調査、そして調査をせずに現況のまま買取で手放すという選択肢まで、順番に整理します。

検査済証がない家でも売却はできる|困るのは買主のほう

検査済証がないと聞くと「売れないのでは」と不安になりますが、実際の取引でそこまで極端なことにはなりません。何が問題で何が問題でないのかを切り分けておきましょう。

検査済証がなくても売買契約は有効で、売主に罰則もない

不動産の売買契約に検査済証の添付を義務づける法律はなく、所有権移転の登記も検査済証の有無とは無関係に進みます。完了検査を受けなかったこと自体で、いまの所有者が過料や罰金を科されることもありません。検査を申請する義務を負っていたのは工事当時の建築主だからです。

築30年を超える一戸建てで検査済証が見当たらないのはごく普通のことで、そうした家も日々売買されています。

実際に効いてくるのは「買主の住宅ローンが通りにくい」こと

問題は売主側ではなく買主側にあります。多くの金融機関は、融資対象の建物が建築基準関係規定を守って建てられたかどうかを審査で確認します。その確認資料として最も分かりやすいのが検査済証です。これが出せないと、金融機関は「適法かどうか判断できない物件」として慎重な評価をせざるを得ません。

その結果、買主候補は現金で買える人や不動産会社・投資家に絞られます。買える人が減れば価格交渉で押され、成約までの期間も伸びる。これが検査済証のない家の売却で実際に起きることです。

「検査済証がない=違法建築」ではない

ここは誤解が多いところです。検査済証がない事実が示すのは「完了検査を受けた記録が確認できない」ことであって、「建築基準法に違反している」ことではありません。後述するとおり、図面どおり適法に建てられていても検査だけ受けていない家が大量に存在します。

また、建てた当時は適法だったものが、その後の法改正で現行基準に合わなくなった建物は「既存不適格建築物」と呼ばれ、違反建築物とは区別されます。既存不適格はそのまま使い続けても違反ではなく、増築や建て替えの機会に現行基準へ適合させることが求められる、という扱いです。旧耐震基準の家が売買されているのと同じ構図だと考えると分かりやすいでしょう。

そもそも検査済証とは?確認済証との違いと、古い家にない理由

売却の相談で「確認済証ならある」「概要書は取れた」と混乱しがちなので、書類の役割を先に整理しておきます。

確認済証は着工前、検査済証は完成後の書類

建物を建てるときは、まず着工前に建築確認申請を行い、計画が建築基準関係規定に適合していることの確認を受けます。このとき交付されるのが確認済証です。そして工事が終わったあとに完了検査を受け、計画どおりに建てられていると認められたときに交付されるのが検査済証です。

建築基準法第7条では、建築主は工事が完了した日から4日以内に建築主事に到達するよう検査を申請しなければならず、申請を受理した建築主事は7日以内に検査を行うと定められています。着工前と完成後という「時点の違い」が、確認済証と検査済証の決定的な違いです。

書類 交付される時点 証明している内容 紛失したとき
確認済証 着工前 計画が建築基準関係規定に適合していること 再発行不可(台帳記載事項証明書で代替)
検査済証 完了検査に合格したとき 完成した建物が計画どおり建てられたこと 再発行不可(台帳記載事項証明書で代替)
台帳記載事項証明書 申請すればいつでも 確認・検査の記録が行政の台帳にあること 何度でも取得できる
建築計画概要書 確認申請時に提出し行政が保管 敷地・建物の概要と検査の記録 写しを取得できる

平成10年度の完了検査率はおよそ4割しかなかった

古い家に検査済証がないのは、持ち主の落ち度というより時代の事情です。国土交通省の資料によると、確認件数に対する検査済証の交付件数の割合(完了検査率)は平成10年度時点でおよそ4割にとどまっていました。その後は違反建築物対策や金融機関の審査実務の変化を背景に上昇し、近年はおおむね9割前後で推移しています。

言い換えると、1990年代までに建てられた家の半分以上は完了検査を受けていない可能性があります。国が検査済証のない建築物を活用する仕組みを整備してきたのも、この母数の大きさが背景です(国土交通省既存建築物の活用の促進について)。

2025年4月の法改正で、木造2階建ても検査を省略できなくなった

これから建つ家については事情が変わりました。2025年4月1日施行の改正建築基準法により、いわゆる「4号特例」が縮小され、木造2階建てや延べ面積200平方メートルを超える木造平屋は「新2号建築物」として、建築確認・検査の審査省略制度の対象外になりました。審査省略が残るのは、延べ面積200平方メートル以下の木造平屋(新3号建築物)だけです。

この改正の内容は国土交通省の建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直しで公表されています。裏を返せば、検査済証がない家はこれ以上増えにくい一方、既に建っている古い家にはこれからも付いて回る問題だということです。

検査済証がないと売却でぶつかる4つの壁

実務で何が起きるのかを4つに分けて見ていきます。どれも「売れない」ではなく「売りにくい」を生む要因です。

壁1:買主の住宅ローン審査が通りにくい

最大の壁がこれです。よく「2003年に国が金融機関へ通達を出したから、検査済証がないとローンが組めない」と説明されますが、実際の中身はもう少し限定的です。国土交通省が平成15年2月24日に全国銀行協会などへ行った要請は、新築の建築物向け融資における検査済証の活用等による建築基準関係規定遵守についてという表題のとおり、新築の建築物向け融資を対象としたものでした。中古住宅への融資を国が一律に制限しているわけではありません。

ではなぜ中古でも通りにくいのか。各金融機関が担保となる建物の適法性と評価額を自前の基準で判断しているからです。適法性を裏づける資料が乏しい物件は担保評価が伸びず、融資額が抑えられたり否決されたりします。実務上は都市銀行ほど基準が厳しく、地方銀行や信用金庫には相談の余地があることもあります。

  • 買主が複数の金融機関を回ることになり、契約から決済までが長引きやすい
  • 融資額が減った分を買主が自己資金で埋められず、契約が白紙解除になることがある
  • ローン特約付きの契約では、審査が通らなければ売主は振り出しに戻る

壁2:フラット35でも建物の書類を求められる

民間ローンが難しいならフラット35、と考える買主もいます。ただし中古住宅でフラット35を使うには、原則として住宅金融支援機構が定める技術基準に適合していることを示す適合証明書が必要です。適合証明検査機関または適合証明技術者に物件検査を申請し、合格して初めて交付されます(【フラット35】中古住宅の技術基準の概要)。

つまり検査済証がなくても、物件検査に合格すれば適合証明書は取得できます。一方で検査に通らなければフラット35も使えません。買主が「フラット35なら大丈夫」と考えていても前提が崩れることがある、と知っておいてください。

壁3:増築・大規模修繕・用途変更のハードルが上がる

買主がリフォーム前提で検討している場合、検査済証の不在はさらに重くのしかかります。増築や大規模の修繕・模様替には、確認申請の際に既存部分が建築基準法令に適合していると示す必要があり、検査済証がないと出発点で止まるためです。

用途変更も同じです。平成30年の建築基準法改正で、特殊建築物への用途変更に確認申請が必要となる規模は床面積100平方メートル超から200平方メートル超へ引き上げられました(建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)について)。小規模な民泊や店舗への転用は手続きが軽くなりましたが、それを超える規模では既存建物の適法性の説明が要ります。未登記の増築がある場合は別の論点も絡むため、増築未登記の家の売却もあわせて確認してください。

壁4:重要事項説明で買主に必ず伝わる

「言わなければ分からない」と考えるのは危険です。2018年4月施行の改正宅地建物取引業法により、既存建物の取引では、建物状況調査の結果の概要に加え、設計図書・点検記録その他の建物の建築および維持保全の状況に関する書類の保存の状況が重要事項として買主に説明されます。検査済証がどうなっているかは、まさにこの説明の対象です。

つまり検査済証の不在は遅かれ早かれ必ず買主に伝わります。査定の段階から不動産会社に正直に伝え、代替書類を揃えるのか現況のまま買い取ってもらうのかを早めに決めたほうが、手間も損失も小さく済みます。

検査済証は再発行できない|代わりに取れる書類と費用

ここからは何を取りに行けばよいかの話です。大前提として、検査済証そのものは再発行されません。完了検査に合格した時点で一度だけ交付される書類だからです。代わりに使える書類が2つあります。

台帳記載事項証明書はどこで・いくらで取れるか

特定行政庁は建築確認と完了検査の記録を台帳として保管しており、その記録を公印付きの証明書として発行してもらうのが台帳記載事項証明書です。検査済証の番号と交付年月日が載っていれば、「完了検査を受けて検査済証が交付された」事実を公的に示せます。金融機関や不動産会社が検査済証の代わりに受け付けてくれることも多い書類です。

  • 取得先:物件所在地を管轄する特定行政庁の建築指導課など(指定確認検査機関が確認した物件も、特定行政庁の台帳に記録されます)
  • 手数料:1通300円としている自治体が多い(金額は自治体ごとに異なります)
  • 必要なもの:物件の地名地番、確認済証番号や建築年が分かる資料があるとスムーズです
書類・手続き どこで 費用の目安 分かること
台帳記載事項証明書 特定行政庁の建築指導課 1通300円の自治体が多い 確認済証・検査済証の番号と交付年月日
建築計画概要書の写し 特定行政庁の建築指導課 自治体が定める手数料 敷地面積・建築面積・延べ面積・構造・階数・建築主・設計者
既存建築物の現況調査 指定確認検査機関・建築士事務所 規模や図面の有無で変わるため個別見積もり 現行の建築基準法令への適合状況
法12条5項報告 建築士が調査し特定行政庁へ報告 同上(個別見積もり) 構造・避難・採光・換気などの現況

台帳に記録が残っていない4つのケース

台帳記載事項証明書は万能ではありません。次の場合は証明書が出ない、または出ても検査済証の記載がないことがあります。

  • 完了検査を受けていない:確認済証の記録はあるが、検査済証の欄が空欄になる
  • 台帳が現存しない:建物が古く、行政の保存年限を過ぎている
  • 建築確認自体を受けていない:確認申請が必要な区域・規模でなかった時代の建物など
  • 記録の特定ができない:地名地番の変更や分筆で、台帳と現在の地番が突き合わせられない

注意したいのは、検査済証の欄が空欄でも「完了検査を受けていない」と断定はできない点です。検査の事情で台帳に交付年月日が記録されていないこともあります。空欄だった場合は、その記載が何を意味するのかを発行元の特定行政庁に確認してください。

建築計画概要書で分かること

もう1つが建築計画概要書の写しです。確認申請時に提出された書類で、敷地面積・建築面積・延べ面積・構造・階数・建築主・設計者などが記載され、検査の記録欄があるものもあります。図面が残っていない家では、建築当時の姿を知る数少ない手がかりです。

とくに重要なのが、概要書の数値と現況が食い違っていないかの確認です。現況の建物が概要書より明らかに大きい場合は後から増築された可能性が高く、建ぺい率や容積率が現行基準を超えていないかという次の論点につながります。再建築不可物件かどうかの確認にも、概要書の敷地と道路の記載が役立ちます。

適法性を証明する調査|2025年4月に新ガイドラインへ一本化された

台帳にも記録がなく、それでも適法性を示したい場合は専門機関による調査という手段があります。制度が最近変わった部分です。

「建築基準法適合状況調査」から「既存建築物の現況調査」へ

国土交通省は平成26年7月に「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」を公表し、法適合状況を調べる手順を明確化しました。これがいわゆる「ガイドライン調査」です。

そのうえで令和6年12月に「既存建築物の現況調査ガイドライン」が示され、2025年4月1日から従来の適合状況調査はこの新ガイドラインに統合・一本化されました。最新は令和8年3月公表の第4版です。名称が変わっているため、検索で出てくる記事が旧ガイドラインの前提で書かれている場合がある点に注意してください。

調査では、確認済証に添付された図書等と現地を照合し、目視や計測、建築設備の動作確認によって現行の建築基準法令への適合状況を確認します。重要なのは、検査済証がない建築物が直ちに違反建築物と判断されるわけではなく、適合しない部分があっても建築主事や指定確認検査機関の確認・検査を受ければ適法に増築等を行う道が残されている点です。

法12条5項報告という別ルート

もう1つ、建築基準法第12条第5項に基づく報告という方法もあります。特定行政庁等が建築物の敷地・構造・建築設備・用途の状況について報告を求められる規定で、建築士が現況を調査し報告書にまとめます。用途変更や各種許認可の場面で適法性を説明する根拠として使われます。

ただしこの報告も、違反部分が見つかればその是正が前提になります。是正費用が高額になりやすく、住宅の単純な売却のために積極的に使われる制度ではありません。「増築や用途変更を具体的に予定している買主がいる」場面で検討する選択肢です。

調査に踏み切る前に考えたい「是正費用が読めない」問題

調査には落とし穴があります。調査費は建物の規模や図面の残り具合で大きく変わるため相場を一律に示すことはできず、指定確認検査機関や建築士事務所に個別の見積もりを取る必要があります。

より大きいのは、調査の結果として必要になる是正工事の費用が、調査を終えるまで分からないことです。構造や防火の基準に適合しない部分が見つかれば、その補修費が上乗せされます。先に負担した調査費と是正費を売却価格に転嫁できるとは限らない、という点は意識しておいてください。判断のポイントは次のとおりです。

  • 買主が増築・大規模修繕・用途変更を予定している → 調査の価値が高い
  • 住宅としてそのまま引き渡す → 調査より代替書類の取得を優先する
  • 図面が一切残っていない → 調査の手間と費用が膨らみやすく、費用対効果が落ちる
  • 相続などで早く現金化したい → 調査の期間そのものが負担になる

検査済証がない家を売る3つの選択肢を比較する

現実的な出口は次の3つに整理できます。どれが正解かは、かけられる時間と先に出せる費用で変わります。

項目 1. 現況のまま仲介 2. 書類・調査を揃えて仲介 3. 買取業者に売る
主な買主 現金購入者・不動産会社 住宅ローン利用者も対象に入りうる 不動産会社(買主が業者)
売却までの期間 長引きやすい 調査期間+販売期間でさらに長い 短い
手取り 相場より下がりやすい 調査費・是正費を引いた残り 仲介相場より低めだが確定しやすい
費用の先出し ほぼなし 調査費・是正費が先に出ていく なし
契約不適合責任 個人売主でも負う可能性がある 同左 免責としてもらえることが多い
向いている人 時間に余裕があり価格を追いたい 図面が残っていて是正が軽そう 早く確実に手放したい

選択肢1:現況のまま仲介に出す

検査済証がないことを開示したうえで、現況有姿で売りに出す方法です。費用を先に出さずに済むのが利点ですが、買主が現金購入層と不動産会社に絞られるため、内見が入りにくく、価格交渉も入りやすくなります。売り出してから半年以上動かない、というのはこのパターンでよく起きます。

それでも仲介を選ぶなら、最初から「現金・不動産会社向け」と割り切った売り出し方のほうが結果は出ます。住宅ローン利用者向けの価格設定のまま長く晒すと、売れ残り感が付いてしまうためです。

選択肢2:書類と調査を揃えてから仲介に出す

台帳記載事項証明書と建築計画概要書を取り、必要なら現況調査まで行って売り出す方法です。買主の選択肢が広がり、金融機関との交渉材料も増えます。台帳に検査済証の記録が残っていれば300円程度の手数料で状況が一変することもあり、まずは証明書を取りに行く価値が高いと言えます。

一方、台帳に記録がなく本格的な調査に進む場合は、費用と期間、そして是正工事のリスクを引き受けることになります。買主が決まっていない段階での先行投資になる点は慎重に判断してください。

選択肢3:買取業者に直接売る

不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。買主が業者のため住宅ローンの審査を待つ必要がなく、検査済証がない前提で価格を出してもらえます。契約不適合責任を免責にしてもらえることが多いのも、引渡し後のトラブルを避けたい売主には大きな利点です。

価格は仲介相場より低めになりますが、比べるべきは「仲介の相場価格」ではなく「調査費・是正費・数か月分の維持費と固定資産税を引いた後の手取り」です。空き家のまま持ち続ければ管理の手間も費用も積み上がり、状態によっては管理不全空き家に指定されて固定資産税が上がるリスクもあります。時間の価値まで含めれば、買取が合理的なケースは珍しくありません。

売る前にやっておくこと・やってはいけないこと

最後に、査定を依頼する前の準備と避けたい対応を整理します。

まず家の中を探したい3つの書類

不動産会社に相談する前に、次の書類がないか探してみてください。1つでも出てくれば、その後の手続きが一段楽になります。

  • 確認済証・検査済証:建築時の書類一式や、権利証と一緒に保管されていることが多い
  • 設計図面・仕様書:現況調査をする場合に、図書との照合で調査の負担が大きく変わる
  • 固定資産税の納税通知書:家屋の床面積が分かり、建築計画概要書の数値と比べられる

納税通知書の床面積と概要書の延べ面積が食い違っていたら、増築や未登記部分がある可能性を疑ってください。売却の途中で判明するより、最初に分かっているほうが圧倒的に有利です。

「検査済証がない」ことを隠して売らない

もっともやってはいけないのがこれです。書類の保存状況は重要事項説明で買主に伝わりますし、引渡し後に買主が増築しようとして発覚することもあります。知っていて黙っていた場合、契約不適合責任や損害賠償を問われるおそれがあります。

逆に最初から開示していれば、その前提で価格が決まり、契約書に現況有姿や責任の範囲を明記できます。古い擁壁がある家など弱点のある物件に共通して言えることですが、開示は売主を守る行為です。

相続した家なら、税の特例の期限も同時に確認する

検査済証を探すことに気を取られていると、税の期限を逃すことがあります。相続した空き家を売る場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から控除を受けられる特例があり、これには適用期限や売却期限が設けられています。書類探しや調査に時間をかけている間に期限を過ぎると、手取りが大きく変わってしまいます。

詳しくは相続空き家の3,000万円特別控除の記事にまとめていますが、「建物の書類を整える作業」と「税の期限」は同時並行で進めてください。片方だけを見ていると、もう片方で損をします。迷う場合は査定と並行して税理士にも確認しておくと安心です。

よくある質問

検査済証がない家は住宅ローンを使って売れませんか?

一律に使えないわけではありません。検査済証の有無をどう扱うかは金融機関ごとの審査基準によって異なり、台帳記載事項証明書や建築計画概要書で適法性が説明できれば融資が出るケースもあります。ただし都市銀行ほど基準が厳しい傾向があり、買主が複数の金融機関を回ることになるため、成約までの期間は長くなりやすいと考えておいてください。

検査済証は再発行してもらえますか?

再発行はできません。検査済証は完了検査に合格した時点で一度だけ交付される書類だからです。代わりに、物件所在地の特定行政庁の建築指導課で「台帳記載事項証明書」を取得します。台帳に確認・検査の記録が残っていれば、検査済証が交付された事実を証明する書類として何度でも発行してもらえます。手数料は1通300円としている自治体が多くなっています。

検査済証がない家をそのまま売ると罰則がありますか?

検査済証がないことを理由に売主が罰則を受けることはなく、売買契約も有効に成立します。ただし完了検査を受けていない事実や、増改築によって現行基準に合わなくなっている部分がある場合は、買主に正直に伝えてください。知っていて黙っていると、引渡し後に契約不適合責任や損害賠償を問われるおそれがあります。

検査済証がないとき、適合状況の調査は受けたほうがいいですか?

買主が増築や大規模修繕、用途変更を予定している場合は有効ですが、住宅をそのまま売るだけなら費用対効果は慎重に判断してください。調査で法令に適合しない部分が見つかると是正工事が必要になり、その費用は調査前には読めません。調査費と是正費を先に負担してでも高く売りたいのか、現況のまま買取で手放すのかを比べて決めるのが現実的です。

この記事を書いた人

売却ナビット編集部(運営:合同会社GREA)
不動産の一括査定サービス「売却ナビット」を運営。相続・老朽化・投資物件など、売りにくい不動産の売却相談を扱っています。
〒113-0033 東京都文京区本郷1-4-4 水道橋ビル6階/TEL 03-5615-9793(10:00〜18:00 年中無休・年末年始を除く)
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