不動産会社の選び方|仲介と買取の違い・免許番号の確認・囲い込み対策

不動産会社の選び方として仲介と買取の違いや宅建業免許番号の確認方法を解説する記事のイメージ

家や土地を売ろうと思っても、駅前の大手、地元の老舗、ネットで見かける買取業者と選択肢が多く、どこに頼めばいいのか迷う方は少なくありません。査定額もバラバラで、何を基準に比べればいいのか分かりにくいのが実情です。

結論から言うと、不動産会社選びは「仲介か買取か」を決める→免許と処分歴で足切りする→得意分野と査定の根拠で比べる→囲い込みされない契約の仕方を知るの順で考えると迷いません。知名度や査定額の高さだけで決めないことが、売却で損をしないいちばんの近道です。

この記事を読むとわかること

  • 仲介会社と買取業者の違いと、仲介手数料の上限の計算方法
  • 宅建業免許番号の読み方と、国土交通省のサイトでの確認手順
  • 得意分野・実績・担当者を見極めるための質問
  • 囲い込みの仕組みと、レインズの売主専用画面での確認方法
  • 専任・専属専任・一般の媒介契約の違いと選び方

この記事の結論

  1. 仲介は買主を探してもらう方法で、成約時に仲介手数料(400万円超なら上限は価格の3%+6万円+消費税)がかかる。買取は会社が直接買うので手数料はかからないが、価格は比べて決める必要がある
  2. 免許番号の括弧の数字は更新回数(免許は5年ごと)。国土交通省の検索システムとネガティブ情報等検索サイトで免許と処分歴を確認する
  3. 査定額は保証ではない。宅建業者は価格に意見を述べるとき根拠を示す義務があるので、根拠を聞いて比べる
  4. 2025年1月から、専任媒介ではレインズへの取引状況の登録が義務化。売主専用画面で「公開中」かを自分で確認できる
  5. 専任媒介の期間は最長3か月で自動更新なし。期間ごとに報告内容を見て会社を見直せる

仲介会社と買取業者は役割が違う

結論

仲介は不動産会社に買主を探してもらう方法、買取は不動産会社そのものが買主になる方法です。「高く売りたいか」「早く確実に手放したいか」で選ぶ会社の種類が変わります。

「不動産会社」とひとくくりにされがちですが、売却で関わる会社は大きく2種類に分かれます。どちらに相談するかで、売れる価格・かかる期間・かかる費用がすべて変わるため、最初にこの違いを押さえておくことが会社選びの出発点です。

仲介は「買主探し」、買取は「会社が買主」

仲介(法律上は「媒介」)では、不動産会社が広告や他社への紹介を通じて個人などの買主を探し、売買契約をまとめます。売主と買主の間に立つだけなので、成約したときに仲介手数料を支払います。

買取では、不動産会社が自ら買主となって物件を買い取ります。買主を探す期間がないぶん早く現金化できる一方、会社はリフォームや再販売を前提に価格を付けるため、仲介で一般の買主に売る場合より価格は低くなりやすい傾向があります。

広告を見るときは「取引態様」の欄に注目してください。宅建業法は、広告をするときに自ら売主か、代理か、媒介かの別を明示するよう定めています(e-Gov法令検索 宅地建物取引業法 第34条)。

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項目 仲介(媒介) 買取
買主 不動産会社が探した個人・法人 不動産会社そのもの
売却価格 相場に近い価格を目指せる 再販売の費用やリスクを見込むぶん低めになりやすい
売れるまでの期間 買主が見つかるまで読めない 条件が合えば短期間で決まる
仲介手数料 成約時にかかる(法定の上限あり) 会社が直接買う場合はかからない
向いている物件 立地・状態が良く、一般の買主がつきやすい物件 老朽化・再建築不可・雨漏りなど、一般の買主がつきにくい物件

※価格や期間の差は物件ごとに異なります。実際の金額は複数社の査定・提示で確認してください。

仲介手数料の上限と計算方法

仲介手数料は会社が自由に決められるものではなく、宅建業法に基づく国土交通大臣の告示で上限が決まっています。宅建業者はこの上限を超えて報酬を受け取ってはならないとされ、上限額は各事務所に掲示する義務もあります(宅建業法第46条)。

売買の場合、依頼者の一方から受け取れる上限は、物件価格のうち200万円以下の部分に5.5%、200万円超400万円以下の部分に4.4%、400万円を超える部分に3.3%(いずれも消費税込み)を掛けて合計した額です(国土交通省 空き家等に係る媒介報酬規制の見直し)。

400万円を超える物件なら「価格×3%+6万円」に消費税を加えた額と同じになります。

具体例

3,000万円で売れた場合の仲介手数料の上限

  • 200万円×5.5%=11万円
  • 200万円×4.4%=8.8万円
  • 2,600万円×3.3%=85.8万円
  • → 合計 105.6万円(税込)が売主から受け取れる上限

「3,000万円×3%+6万円=96万円」に消費税10%を加えても105.6万円で、同じ結果になります。これはあくまで上限で、これより安い金額で合意することもできます。

例外として、物件価格が800万円以下の「低廉な空家等」は、媒介に必要な費用を勘案して30万円の1.1倍(33万円)まで受け取れる特例が2024年7月から適用されています。この特例を使う場合は、媒介契約を結ぶ際にあらかじめ報酬額を説明し、合意する必要があります。

具体例

600万円の空き家を仲介で売る場合

  • 原則の計算:11万円+8.8万円+200万円×3.3%(6.6万円)=26.4万円(税込)
  • → 特例を適用し、事前に説明・合意した場合の上限は 33万円(税込)

安い空き家ほど手数料が割高に感じられることがあります。媒介契約の前に、どちらの計算で請求されるのかを必ず確認しましょう。

仲介と買取、どちらを選ぶかの判断基準

時間に余裕があり、少しでも高く売りたいなら仲介が基本です。一方で、相続した空き家の管理負担が重い、建物の不具合を直す余裕がない、売却の時期が決まっているといった事情があるなら、買取が現実的な選択肢になります。

管理を続けるコストとの比較も判断材料になります。空き家の維持にかかる費用の目安は空き家の管理費用の記事で解説しています。

買取のメリット

  • 買主探しの期間がなく、売却時期の見通しが立てやすい
  • 会社が直接買う場合は仲介手数料がかからない
  • 現況のまま引き渡せる条件で話がまとまることが多い

買取のデメリット

  • 仲介で一般の買主に売るより価格が低くなりやすい
  • 1社だけの提示額では高いか安いか判断できない
  • 会社ごとに得意な物件が違い、提示額の差が大きい
この項目のまとめ
  • 仲介は高値を狙える代わりに時間がかかり、成約時に仲介手数料がかかる
  • 仲介手数料の上限は400万円超なら「3%+6万円+消費税」、800万円以下の空き家には特例がある
  • 買取は早く確実だが価格は低めになりやすく、比較が欠かせない

宅建業免許番号で最低限の信頼性を確認する

結論

不動産の売買を仲介したり、業として買い取ったりする会社には宅地建物取引業の免許が必要です。免許番号を国土交通省のサイトで照合し、処分歴も確認してから相談先に残しましょう。

会社選びの最初のふるい分けは「免許がきちんとあるか」です。免許番号はホームページの会社概要や広告、店頭の標識に必ず書かれています。番号を見れば、どこから免許を受けていて、どれくらい更新を重ねてきたかまで読み取れます。

免許番号の読み方(大臣免許・知事免許・括弧の数字)

免許番号は「国土交通大臣(2)第○○○○号」「東京都知事(3)第○○○○号」のような形で表示されます。2つ以上の都道府県に事務所を置く会社は国土交通大臣、1つの都道府県だけに事務所を置く会社はその都道府県知事の免許を受けます(国土交通省 宅地建物取引業免許の概要)。

括弧内の数字は免許の更新回数です。免許の有効期間は5年で、続けて営業するには満了日の90日前から30日前までに更新を申請しなければなりません。数字が大きいほど、更新を重ねて長く営業している目安になります。

用語の補足:大臣免許・知事免許

どちらも同じ宅地建物取引業の免許で、違いは事務所を置く都道府県の数だけです。大臣免許だから信用が高い、知事免許だから劣るという意味ではありません。

具体例

「○○県知事(4)第○○○○号」と書かれていたら

  • ○○県だけに事務所を置き、県知事から免許を受けている会社
  • 免許は5年ごとに更新するので、(4)なら更新を重ねて15年以上営業を続けている目安

数字が(1)でも新しい会社というだけで、それ自体は問題ではありません。経験の長さは担当者や取引実績もあわせて判断しましょう。

国土交通省の検索システムと業者名簿で裏を取る

表示されている番号が本物かどうかは、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで商号や免許番号を入力すれば確認できます。会社名で検索して出てこない場合は、その場で相談をやめるくらいの慎重さで構いません。

さらに詳しく知りたいときは、宅地建物取引業者名簿の閲覧制度があります。宅建業法は国土交通大臣と都道府県知事に名簿や免許申請時の書類を一般の閲覧に供するよう定めており、名簿には免許証番号と免許の年月日、過去の監督処分の年月日と内容が載ります(宅建業法第8条・第10条)。

閲覧の窓口は、知事免許なら免許を出した都道府県、大臣免許なら本店所在地の都道府県や地方整備局などです。令和7年4月以降に受け付けた申請・届出の書類はオンラインでのデジタル閲覧も始まっているので、免許を出した行政庁の案内ページで方法を確認してください。

行政処分歴と店頭の掲示も確認する

過去に業務停止などの処分を受けていないかは、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで「宅地建物取引業者」を選ぶと調べられます。処分歴が1件でもあれば即アウトとは限りませんが、違反の内容は確認しておきましょう。

店舗を訪ねたときは掲示物も見ておくと安心です。宅建業者は事務所ごとに公衆の見やすい場所へ国土交通省令で定める標識と報酬額を掲げる義務があります(宅建業法第46条・第50条)。

  • ホームページや広告に宅建業免許番号が書かれている
  • 国土交通省の検索システムで商号・免許番号が一致する
  • ネガティブ情報等検索サイトで処分歴とその内容を確認した
  • 店頭に宅建業者の標識と報酬額の掲示がある
  • 営業保証金の供託先、または加入している保証協会の名前を説明できる

最後の項目は、取引で損害を受けたときの備えです。宅建業者は営業保証金(本店1,000万円、支店ごとに500万円)を供託するか、保証協会に加入して弁済業務保証金分担金(本店60万円、支店ごとに30万円)を納める仕組みになっています。

取引の相手方は、その取引で生じた債権について、営業保証金や保証協会の弁済業務保証金から弁済を受けられます(宅建業法第25条・第27条・第64条の8、同法施行令第2条の4・第7条)。

この項目のまとめ
  • 免許番号の括弧の数字は更新回数で、免許は5年ごとに更新される
  • 国土交通省の検索システム・業者名簿・ネガティブ情報等検索サイトで裏を取る

得意分野と実績の見方

結論

免許の確認を通過したら、次は「自分の物件を売った経験がある会社か」で比べます。査定額の高さではなく、査定の根拠と販売の計画を聞いて判断するのがコツです。

不動産会社には、それぞれ得意な物件の種類とエリアがあります。マンションの売買に強い会社が、再建築できない古家や郊外の農地付き住宅も得意とは限りません。自分の物件の特徴に合った経験があるかどうかが、売れる価格と期間を大きく左右します。

物件の種類とエリアで得意分野は分かれる

得意分野を見分けるいちばん簡単な方法は、その会社のホームページや物件情報サイトでいま売り出している物件と、過去に扱った物件を見ることです。同じエリア・同じ種類の物件が多く並んでいれば、買主の層や相場感をつかんでいる可能性が高いと言えます。

物件・状況 相談先として確認したい経験
駅近のマンション 同じマンション・近隣マンションの仲介実績
郊外の戸建て・土地 地元での取引件数、地域の買主層への情報網
再建築不可・旧耐震・雨漏り 現況のままの買取や、訳あり物件の仲介実績
相続・共有名義の物件 相続登記や共有者間の調整を伴う取引の経験
入居者付きの投資用物件 収益物件の売買と賃貸借の引き継ぎの経験

たとえば建築基準法では建物の敷地が道路に2m以上接していなければならず、この条件を満たさない土地は原則として建て替えができないため、買主も扱える会社も限られます。こうした物件の事情は再建築不可物件の売却方法の記事で詳しく解説しています。

査定額ではなく「査定の根拠」で比べる

複数社に査定を頼むと、数百万円単位で金額がばらつくことがあります。ここで一番高い会社に飛びつくのは危険です。査定額は「この価格で売れる」という保証ではありません。媒介契約を取りたいがために、高めの金額を出す会社もあります。

宅建業法は、宅建業者が売買すべき価額について意見を述べるときはその根拠を明らかにしなければならないと定めています(宅建業法第34条の2第2項)。根拠を聞くのは売主の当然の権利です。

  • 査定に使った近隣の成約事例(いつ・いくらで・どんな物件か)
  • 売り出し価格と、成約が見込める価格の両方
  • 何か月で売れる見込みか、売れなかった場合の見直し案
  • 買主の想定(ファミリー層、投資家、買取業者など)と広告の方法

担当者に確認したいこと

実際に売却を動かすのは担当者です。宅建業者は事務所ごとに、業務に従事する者の5人に1人以上の割合で専任の宅地建物取引士を置く義務があります(宅建業法第31条の3、同法施行規則第15条の5の3)。契約前の重要事項説明も宅地建物取引士が行うと定められています(同法第35条)。

担当者が宅地建物取引士かどうか、その物件の種類を何件扱ってきたか、連絡の頻度や手段はどうするか、の3点は初回の面談で聞いておきましょう。質問への答え方そのものが、相性と誠実さを見極める材料になります。インターネットの口コミや評判は、担当者や時期によって受ける印象が変わるため参考程度にとどめ、最後は自分で話して判断するのが確実です。

POINT

「大手か地元か」より「この物件の経験があるか」

  • 大手は広告力と顧客の数、地元の会社は地域の買主や相場への詳しさが強み
  • どちらが良いかは物件次第。同じ種類・同じエリアでの実績を具体的に聞く

囲い込みに注意する(両手仲介とレインズ)

結論

囲い込みは、仲介会社が自社で買主も見つけて手数料を両方から得るために、他社からの紹介を断る行為です。レインズの売主専用画面で、自分の物件が「公開中」か確認すれば見抜けます。

仲介会社を選ぶうえで、もっとも気をつけたいのが囲い込みです。売主からは見えにくく、気づかないうちに売却が長引いたり、値下げを勧められたりする原因になります。仕組みを知っておけば、契約後でも自分で確認できます。

囲い込みとは何か、なぜ起きるのか

国土交通省は囲い込みを、一部の宅建業者が売主・買主双方の媒介を行うことを目的として、故意に物件の取引状況を隠し、売主の意向に反して物件の紹介を行わない行為と説明しています(国土交通省 消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ)。

背景にあるのが「両手仲介」です。仲介手数料の上限は依頼者の一方ごとに決まるため、売主側の会社が買主も自社で見つければ、売主と買主の両方から手数料を受け取れます。3,000万円の物件なら、上限は売主から105.6万円、買主からも105.6万円で、合計211.2万円です。

注意

両手仲介そのものは違法ではありません。問題になるのは、他社の買主からの問い合わせを「商談中」などと偽って断り、売主が早く・高く売れる機会を失わせることです。

2025年1月から取引状況の登録が義務に

専任媒介契約・専属専任媒介契約を結んだ会社は、物件を「レインズ(指定流通機構)」に登録しなければなりません。レインズは宅建業者同士が物件情報を共有するネットワークで、登録されると全国の不動産会社がその物件を買主に紹介できるようになります。

レインズには2016年から、物件の状況を「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3つで示すステータス管理機能があります。国土交通省は2024年6月に施行規則を改正し、2025年1月1日から取引状況の登録を義務化しました(国土交通省 レインズの機能強化について(令和6年12月24日))。

  1. 専任媒介契約を結ぶ専属専任は5日、専任は7日以内(休業日を除く)にレインズへ登録
  2. 登録証明書を受け取る2次元コードとID・パスワードが記載されている
  3. 売主専用画面で確認取引状況が「公開中」になっているか
  4. 覚えのない「紹介停止中」依頼した会社にすぐ問い合わせる
図:レインズの売主専用画面で囲い込みを確認する流れ

売主ができる自衛策

登録をした会社は、登録を証する書面を遅滞なく売主に渡す義務があります(宅建業法第34条の2第6項)。2025年1月からはこの登録証明書に2次元コードが載り、スマートフォンで売主専用画面に入りやすくなりました。

また、媒介契約を結んだ会社は、購入の申込みがあったときは遅滞なく売主に報告しなければならないと定められています(同条第8項)。報告がないのに「申込みあり」になっている、頼んでいないのに「売主都合で一時紹介停止中」になっている場合は、すぐに理由を確認しましょう。

  • 媒介契約後、登録証明書を必ず受け取る(渡されなければ請求する)
  • 売主専用画面で取引状況を定期的に見る
  • 業務報告で「他社からの問い合わせ件数」と内見の状況を聞く
  • 状況がおかしいと感じたら、期間満了で別の会社に切り替える
ちょっと一息

どの会社に頼むか決める前に、相場を知っていますか?

持ち続けるか、手放すか。判断の前提になるのは「現在の価格」です。
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媒介契約の種類と選び方

結論

媒介契約には一般・専任・専属専任の3種類があります。専任系は1社に絞る代わりに、レインズ登録と定期報告が義務になります。

仲介会社を選んだら、媒介契約を結びます。どの種類を選ぶかで、他の会社にも頼めるか、自分で見つけた買主と直接契約できるか、会社にどんな義務が課されるかが変わります。会社選びと契約の種類はセットで考えましょう。

一般・専任・専属専任の違い

3種類の違いは、宅建業法第34条の2と同法施行規則第15条の10で次のように定められています(e-Gov法令検索 宅地建物取引業法施行規則)。

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項目 一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
複数社への依頼 できる できない できない
自分で見つけた買主との契約 できる できる できない
契約の有効期間 法律上の3か月の上限なし 3か月以内 3か月以内
レインズへの登録 義務なし 契約から7日以内 契約から5日以内
業務状況の報告 義務なし(申込みがあれば報告) 2週間に1回以上 1週間に1回以上

※レインズ登録の日数には休業日を算入しません。購入の申込みがあったときの報告義務は、一般媒介を含むすべての媒介契約にあります。

期間・更新・報告のルール

専任媒介契約(専属専任を含む)の有効期間は3か月を超えられず、長く定めても3か月になります。更新は依頼者の申出があったときだけでき、更新後の期間も3か月が上限です(宅建業法第34条の2第3項・第4項)。

具体例

3か月の専任媒介で受けられる報告の回数

  • 3か月はおよそ13週
  • 専任媒介(2週間に1回以上)→ 少なくとも6回程度
  • 専属専任媒介(1週間に1回以上)→ 少なくとも12回程度

報告の中身が「問い合わせなし」の繰り返しなら、価格・広告・囲い込みのどこに原因があるのかを聞き、更新するかどうかの判断材料にしましょう。

1社に任せるか、複数社に頼むか

人気のエリアで買主がつきやすい物件なら、一般媒介で複数社に競わせる方法もあります。ただし一般媒介にはレインズ登録や定期報告の義務がないため、各社の販売活動が見えにくくなる面もあります。

買主が限られる物件や、売主が忙しくて複数社とのやり取りが負担になる場合は、信頼できる1社と専任媒介を結び、3か月ごとに報告と売主専用画面で成果を点検するほうが管理しやすくなります。

この項目のまとめ
  • 専任系はレインズ登録(7日・5日以内)と定期報告(2週・1週に1回以上)が義務
  • 専任媒介は最長3か月で、売主の申出がなければ更新されない

買取業者を選ぶときの注意点

結論

買取は1社の提示額だけでは高いか安いか判断できません。複数社の提示額と、契約不適合責任の扱いをそろえて比べることが大切です。

買取業者選びは、仲介会社選びとは見るポイントが少し違います。買取業者は自分で買うので、販売活動の上手さより「いくらで、どんな条件で買うか」がすべてです。古い家や訳ありの物件ほど、会社によって評価が大きく分かれます。

買取価格は複数社の提示で比べる

買取業者は、買い取ったあとの解体・リフォーム・再販売にかかる費用と、売れ残るリスクを見込んで価格を付けます。何が得意かによって見込む費用が変わるため、同じ物件でも提示額に差が出ます。

比べるときは金額だけでなく、残置物の撤去を誰が負担するか、測量や解体を売主に求めるか、決済までの期間はどれくらいかも並べて確認しましょう。手元に残る金額で比べないと、見かけの高値に引っ張られてしまいます。

契約不適合責任の特約を確認する

売った物件に雨漏りやシロアリ被害など契約内容と違う点があったとき、売主が負う責任を「契約不適合責任」といいます。個人が売主の場合、特約でこの責任を負わないと定めることもできますが、民法第572条により知りながら告げなかった事実については責任を免れません。

なお、宅建業者が自ら売主になるときは、引渡しから2年以上とする場合を除き、買主に不利な特約をしてはならないと定められています(宅建業法第40条)。買取業者は再販売の際にこうした責任を負う立場にあります。告知の範囲や免責特約の考え方は、雨漏りする家の売却の記事も参考にしてください。

用語の補足:契約不適合責任

引き渡した物件が種類・品質などの点で契約の内容に合っていないとき、売主が買主に対して負う責任のことです。修補や代金の減額、損害賠償などを求められることがあります。

仲介と買取の両方を比べられる窓口を使う

買取業者だけに相談すると、仲介ならいくらで売れたかが分からないまま決めることになります。逆に仲介会社だけに相談すると、買取という選択肢が出てこないこともあります。

理想は、仲介の査定額と買取の提示額を同時に並べて比べることです。差額と、仲介で売れるまでにかかる期間・維持費を比べれば、どちらが自分にとって得かが具体的に見えてきます。書類がそろわない物件の例は検査済証がない家の売却の記事でも紹介しています。

結論

不動産会社は「有名だから」「査定額が高いから」では選ばない。免許と処分歴で足切りし、査定の根拠と実績で比べ、レインズで販売状況を自分の目で確かめる。この3段階を踏めば、仲介でも買取でも大きな失敗は避けられます。

不動産会社選びの進め方

結論

相場と書類を先に準備し、複数社の査定を同じ条件で比べてから契約します。いきなり1社に決めず、比較の材料をそろえてから選ぶのが基本です。

ここまでのポイントを、実際に動くときの順番に並べ直します。準備に少し時間をかけるだけで、査定の比較がしやすくなり、担当者の説明の良し悪しも見分けやすくなります。

問い合わせる前に準備すること

登記事項証明書(登記簿)、購入時の売買契約書、固定資産税の納税通知書、建物の図面や検査済証など、手元にある書類をまとめておきます。相続した物件なら、相続登記が済んでいるかも確認が必要です。

あわせて、売りたい時期、最低限ほしい金額、住みながら売るのか空き家なのかを整理しておきましょう。条件がはっきりしているほど、各社の提案を同じ物差しで比べられます。

査定から契約までの手順

  1. 候補の会社を免許番号で確認する国土交通省の検索システムとネガティブ情報等検索サイトで、免許と処分歴を確かめます。
  2. 複数社に査定を依頼する仲介の査定と買取の提示を両方取り、同じ資料・同じ条件で依頼します。
  3. 査定の根拠と販売計画を聞き比べる成約事例、売れる見込みの期間、広告方法、担当者の経験を確認します。
  4. 仲介か買取か、媒介契約の種類を決める手数料の計算方法(800万円以下の特例を含む)を契約前に確認します。
  5. 契約後はレインズで状況を確認する登録証明書を受け取り、売主専用画面と業務報告で販売状況を点検します。

なお、相続した家を兄弟で共有している場合は、売却の前に共有者全員の合意が必要になります。進め方は相続で共有名義になった不動産の売却方法の記事で確認してください。

よくある質問

査定額がいちばん高い不動産会社に任せればいいですか?

査定額の高さだけで決めるのはおすすめしません。査定額は売れる価格の保証ではなく、宅建業法は宅建業者が売買すべき価額について意見を述べるときに根拠を明らかにするよう定めています。

各社に根拠となった成約事例や販売計画を聞き、説明に納得できる会社を選んでください。

宅建業免許番号の括弧の中の数字は何を表していますか?

括弧内の数字は免許の更新回数です。免許の有効期間は5年なので、数字が大きいほど更新を重ねて長く営業している目安になります。ただし数字だけで業歴を断定せず、国土交通省の検索システムや宅地建物取引業者名簿で免許の年月日もあわせて確認すると確実です。

専任媒介契約の期間が終わると自動的に更新されますか?

自動的には更新されません。宅建業法で専任媒介契約の有効期間は3か月が上限とされ、更新は依頼者である売主の申出によってのみでき、更新後の期間も3か月を超えられません。

期間満了のタイミングで、販売活動の報告内容を見て続けるか別の会社に切り替えるかを判断できます。

買取を依頼したときも仲介手数料はかかりますか?

不動産会社が自ら買主になる買取では、媒介(仲介)がないので仲介手数料は発生しません。ただし、仲介会社が買取業者を紹介して取引をまとめる形の場合は媒介にあたり、仲介手数料がかかることがあります。どちらの形かを最初に確認しておきましょう。

この記事のまとめ

  • 仲介は高値狙い・手数料あり(400万円超は3%+6万円+税が上限)、買取は早く確実・手数料なしだが価格は低め
  • 免許番号の括弧は更新回数(5年ごと)。国土交通省の検索システムと処分歴で足切りする
  • 得意分野は売出し中・過去の物件で確認し、査定額ではなく査定の根拠で比べる
  • 囲い込みはレインズの売主専用画面で「公開中」かを確認して防ぐ
  • 専任媒介は最長3か月・自動更新なし。報告内容を見て更新か切り替えかを決める
  • 買取は複数社の提示額を、手元に残る金額と契約不適合責任の扱いまでそろえて比べる

どの会社に頼むにしても、出発点は「自分の物件がいまいくらで売れそうか」を知ることです。まずは複数の査定を並べて、比べる材料をそろえるところから始めてください。

この記事を書いた人

売却ナビット編集部(運営:合同会社GREA)
不動産の一括査定サービス「売却ナビット」を運営。相続・老朽化・投資物件など、売りにくい不動産の売却相談を扱っています。
〒113-0033 東京都文京区本郷1-4-4 水道橋ビル6階/TEL 03-5615-9793(10:00〜18:00 年中無休・年末年始を除く)
記事内の税制・法令に関する記述は、国税庁・法務省・国土交通省などの公表情報をもとに作成しています。個別の判断は必ず税理士等の専門家にご確認ください。

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