サブリース投資マンションの売却・買取方法|解約トラブルを解説

サブリース契約の投資用マンションの売却をイメージした写真

所有している投資用マンションがサブリース(一括借り上げ)契約になっていて、思ったように売却や買取の話が進まないと感じていないでしょうか。サブリース契約には借地借家法上の借主保護規定が適用されるため、オーナー側の一存だけでは解約できないなど、通常の賃貸借とは異なる注意点があります。この記事では、サブリース付き投資用マンションを売却・買取してもらう際に知っておきたい法律上のポイントと、売却方法の選び方を解説します。

サブリース契約にも借地借家法が適用される

サブリース(マスターリース)契約は、不動産会社などのサブリース業者が物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する仕組みです。法律上は、オーナーとサブリース業者との間で結ばれる「建物賃貸借契約」の一種であり、サブリース業者は借地借家法上の「借主」として保護されます。最高裁判所は平成15年10月21日の判決で、家賃を自動的に増額する特約が付いたサブリース契約であっても借地借家法32条1項が適用され、借主であるサブリース業者側から家賃の減額を請求できると判断しました。契約書に自動増額特約があっても、市場の賃料相場が下がればサブリース業者から減額を求められる可能性がある点は押さえておきたいポイントです。

オーナー側から自由に解約できない「正当事由」の壁

契約書の解約条項だけでは不十分

「〇か月前に通知すれば解約できる」といった条項が契約書にあっても、それだけでオーナー側から自由に解約(更新拒絶)できるわけではありません。国土交通省のガイドラインによれば、オーナーがサブリース契約の解約や更新拒絶をするには、借地借家法28条が定める「正当事由」が必要とされています。正当事由の有無は、次のような事情を総合的に考慮して判断されます。

  • オーナー・サブリース業者双方の建物使用の必要性
  • 建物の老朽化の程度
  • 立退料の提供の有無 など

つまり、家賃減額請求を受けたり解約したいと思ったりしても、オーナー側の意思だけですぐに契約を終了できない場合がある、という点がサブリース物件特有の難しさです。

2020年施行のサブリース新法でオーナー保護も強化

こうしたトラブルを背景に、2020年12月15日には「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(通称・サブリース新法)の一部が施行されました。国土交通省によると、この法律によりサブリース業者(特定転貸事業者)には、家賃保証などについて事実と異なる説明をする誇大広告の禁止や、契約前に家賃改定の可能性などを記載した書面を交付して説明する重要事項説明義務が課されています。契約時にこうした説明を受けていない、あるいは内容が曖昧なまま契約してしまったという場合は、後々のトラブルの火種になりやすいため注意が必要です。

売却・買取を検討する2つの方法

サブリース付きの投資用マンションを手放す方法には、大きく分けて次の2つがあります。

  • サブリース契約を解除してから売却する
  • サブリース契約が付いたまま「オーナーチェンジ」で売却・買取してもらう

サブリース契約を解除するには前述のとおり正当事由や違約金の問題が絡むため、時間や費用がかかるケースがあります。一方、サブリース契約付きのまま買取会社に相談すれば、契約関係を引き継いだ形で早期の現金化を目指せる可能性があります。どちらが有利かは、現在の家賃設定や解除条件、物件の収益性によって変わるため、まずは複数の業者から査定を取り、契約内容を確認したうえで判断することをおすすめします。

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